IT ライブラリー − 注目の「ITニュース」(2014.06)
サイバー犯罪の損失利益5,750億ドル
−「知的資産」に関する損失膨大! −
□ この度、サイバー犯罪に関する調査結果が発表されました(2014年6月9日米国時間、CSIS:Center for Strategic and International Studies「戦略国際問題研究所」、McAfee)。
□レポートでは、インターネット経済は約3兆ドル(年間)まで成長している一方、サイバー犯罪が世界経済にもたらす損失は、最大5,750億ドルと推算しています。特に損失が深刻な分野は、「知的資産」であると指摘しています。知的資産は換金するのが容易であることから、サイバー犯罪者に狙われ易いと言われていますが、知的資産を喪失することは、事業の健全性、競争力、発展性などが損なわれます。
□また、個人情報の漏洩を原因とするサイバー犯罪による損害は、全世界で約1,600億ドルになるとしています。米国では4,000万人、中国、韓国では2,000万人、ドイツでは1,600万人、が、被害に会っており、信頼回復のための復旧コストは計り知れません。
□GDPに占めるサイバー犯罪の被害額比率は、ドイツが1.6%と最も高く、次いで、オランダ1.5%、米国0.64%、中国0.63%となっています。ちなみに、日本は0.02%と低い結果となっています。これは、被害額を過小評価する傾向があることや、海外のサイバー犯罪者にとって日本語を理解する難解さが原因であると言われています。