IT ライブラリー − 注目の「ITニュース」(2016.07)
不正競争防止法の改正(2016年1月1日施行)
−罰則規定の強化による営業秘密の保護!−
□ 改正不正競争防止法が施行されました(2015年7月3日成立、2016年1月1日施行)。不正競争防止法は、公正な競争を阻害する行為を禁止することで、適正な競争を確保し公正な市場を確保することを目的としています。
主な改正内容は次のとおりです。
□ 改正内容 今回の改正は、後を絶たない情報漏洩事件を踏まえ、営業秘密の保護強化に重点が置かれています。罰則規定の強化、特に刑事罰による犯罪抑止効果を狙ったものです(法§21改正)。
(1)刑事面
@法定刑の引き上げ
A犯罪収益の没収
B非親告罪化
C未遂行為の処罰化
D国外犯の処罰化(海外重課)
E二次入手者(=転得者:不正開示された情報を取得した者)を処罰化
(2)民事面
@侵害の立証負担の軽減
A営業秘密侵害製品の輸出入等の禁止
B除斥期間の延長
□ 不正競争防止法の改正と同時に、経産省は営業秘密管理指針についても改正を行っています(2015年1月)。これは不正競争防止法による保護を受けるために必要な最低限の水準の対策を示すものです
□ 本改正は、企業にとっては営業秘密情報の保護に資するものの、営業秘密侵害の加害者となった場合のリスクが高まることになります。セキュリティ体制の構築とポリシーの見直しが急務です。
●改正条文(経済産業省) http://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chiteki/pdf/27joubunn_kaiseitokekomashi.pdf
●営業秘密管理指針(経済産業省) http://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chiteki/pdf/20150128hontai.pdf
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