LEGAL ライブラリー − 注目の「ITニュース」(2022.03)

連載「インターネットを使った販売促進活動」

−1.総論「ブランディングとマーケティング」

□ 情報技術の進歩は我々の働き方を大きく変えています。一方、新型コロナウィルス感染症の影響により、人々の日常生活の在り方も大きく変化しています。この世界で生き残れる生物は、強い者でも賢い者でもありません。変化に適応できる生物が次の時代を担っていくことになります(Charles Darwin / Peter Ferdinand Drucker)。
 新時代を切り開くための“成功する事業計画”を策定するために、本稿では、IoTの視点から企業の販売促進活動について解説を致します。

□ ブランディングとマーケティングの違い
(1)広辞苑によると、次のように記載されています。
 ブランディングとは、企業などが、自社製品や企業そのものの価値やイメージを高めようとすること。ブランド化。
 マーケティングとは、商品を大量かつ効率的に売るために行う、市場調査・広告宣伝・販売促進などの企業の諸活動。
 すなわち、ブランディングは、対象のイメージを高めようとすることであり、マーケティングは売るための活動です。情報発信者の立場では、ブランディングは、何らかの方法で、相手に自分のイメージを持ってもらうことであり、マーケティングは、自ら直接メッセージを発して、相手に自分のイメージを伝えることです。
(2)ゴールデン・サークル(WhyとHow&What)
 ゴールデン・サークルとは、物事の本質を説明するためのフレームワークです。中心にWhy(何故やるのか)、その外にHow(どうやるのか)、そして、外円にWhat(何をやるのか)を描きます。
 ここで、中心にあるWhy(理念)を考えるのがブランディングであり、How&What(手段・手法)を考えるのがマーケティングです。

□ ブランディングとマーケティングとは異なる概念ですが、その接点はシームレスであることが理想です。相互に連携をして考え、計画化をしなければなりません。
 もとより、ブランディングをしなくてもニーズがあるものを作り、正しい相手に、適切無価格で、適切なチャネルを使って売れば商売は成り立ちます(マーケティングだけ)。しかし、それでは商品そのものの価値以上で販売することは難しく。長期的な顧客はつきません。付加価値もなく、やがて価格競争に巻き込まれてしまいます。そこでブランディングが必要になってくるのです。
 ブランディングは謂わば“増幅装置”としての役割を果たします。

□ 次号では、次の概念と手法について解説をしてゆきます。
・ブランディング
・マーケティング
(1)WEBマーケティング(狭義のマーケティング)
(2)デジタルマーケティング(広義のマーケティング)


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