LEGAL ライブラリー − 注目の「ITニュース」(2022.11)
連載「インターネットを使った販売促進活動」
−2.各論「(2)マーケティング:Bデジタルマーケティング」
□ 情報技術の進歩は我々の働き方を大きく変えています。一方、新型コロナウィルス感染症の影響により、人々の日常生活の在り方も大きく変化しています。この世界で生き残れる生物は、強い者でも賢い者でもありません。変化に適応できる生物が次の時代を担っていくことになります(Charles Darwin / Peter Ferdinand Drucker)。
新時代を切り開くための“成功する事業計画”を策定するために、本稿では、IoTの視点から企業の販売促進活動について解説を致します。
□ デジタルマーケティング(広義のマーケティング)の意義
(1)デジタルマーケティング(広義のマーケティング)とは、インターネットやデジタル技術を活用したマーケティング手法の全てを意味します。
WEBマーケティングはデジタルマーケティングに包含される概念であり、デジタルマーケティングの分析対象はWEBサイトを含むあらゆるデジタルメディアであり、動画の視聴履歴、アプリの利用履歴、ユーザーのIoT製品利用状況、リアル店舗での購買行動などに関するデータの収集、分析、蓄積を行います。
(2)現在、デジタルマーケティングが重視されるようになりました。次の要因があげられます。
@ 2010年にはスマートフォンの世帯保有率が約10%であったのの、2020年には86.8%まで上昇しています(総務省「情報通信白書」)。多くの人がスマートフォンによってインターネット上の膨大な情報にアクセスできるようになったことで、購買行動に大きな変化をもたらしました。直接、店舗に訪れることなく製品の購入ができるようになったため、企業も顧客の購買行動に対応したプロモーションが求められるようになりました。
A 現在のビジネスモデルは、フロー型(顧客との関係が1回で終了する取引)からストック型(「サブスクリプション」のような継続的取引)へと移行しています。ユーザーに長期間利用し続けてもらうためには、CX(:カスタマーエクスペリエンス・顧客体験)を向上させる必要がありますが、前提として、ユーザーニーズの精密な分析を行うことが不可欠です。
□ デジタルマーケティングの特徴
(1)OMO(=Online Merges with Offline)戦略 オンラインとオフラインの融合を意味し、WEBサイト・SNS・アプリ・店舗等、あらゆるメディアを活用して顧客とのタッチポイントを作り、販売活動を行います。
(2)データドリブン(=Data Driven) マーケッターの勘、経験に頼るのではなく、売上データやWEB上の解析データを蓄積し、そのデータ分析結果をもとに、課題解決のための施策立案、及び、ビジネスの意思決定を行います。
(3)One to Oneマーケティング 上記のOMO戦略の強化、データドリブンによって、顧客一人ひとりのニーズを正確に把握すれば「One to Oneマーケティング」の実現が可能になります。特に、ストック型のビジネスモデルではCX向上が重要課題です。
□ デジタルマーケティングの施策
・デジタル広告による広告施策は、デジタルマーケティングにおいて重要な施策です。デジタルマーケティングではインターネット上に表示されないことは“存在しないこと”であり「検索対策」は必須だからです。検索対策で重要なのが、次の施策です。
@ リスティング広告
A ディスプレイ広告
B アドネットワーク広告
C リターゲティング広告
D 純広告
E アフィリエイト広告
F ネイティブ広告
G 記事広告(タイアップ広告)
H SNS広告
I 動画広告(YouTube広告)
J デジタルサイネージ
K その他 ビッグデータ活用、DMP(Data Management Platform)活用、AR・VR、AIチャットボット等
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