TAX ライブラリー(2014.11)

年末調整の準備を始めましょう!

−給与所得者(サラリーマン)の方必見−

□ 会社で行う年末調整では、多くの給与所得者(サラリーマン)の皆様の年間の税金が精算されます。会社へ提出すべき書類を整え、しっかり準備をしておけば、個人の確定申告をする必要がありません。以下では、提出すべき主な書類と注意点について説明します。

1.扶養控除等の申告書:就職や結婚出産、住所移転等の生活の変化に注意し、配偶者、及び、扶養家族の所得を確認して下さい。配偶者、及び、扶養家族の合計所得金額が38万円以下であれば、配偶者控除や扶養控除を受けることができます。

2.保険料控除申告書兼配偶者特別控除申告書:生命保険、地震保険、社会保険、小規模企業共済等掛金の控除を受けるためには、各種控除に係る「証明書類」の添付が必要です。平成24年1月1日以後に契約した新契約とそれ以前の契約(旧契約)で控除限度額が異なりますので、注意が必要です。
 なお、平成24年1月1日以後に契約した介護医療保険料は、一般生命保険料と別枠で4万円の介護医療保険料控除が新設されました。

3.住宅取得ロ−ン控除:住宅購入、バリアフリー改修工事、省エネ改修工事等を行った方は、金融機関から送付されている「住宅取得資金等に係る借入金の年末残高証明書」、税務署から送付されている「平成26年分給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書」を提出すれば、控除が受けられます。

4.中途入社で前職のある方:前職での「給与所得の源泉徴収票」を提出します。

5.復興特別所得税:平成25年1月1日から2.1%の税金が上乗せになっています。毎月の源泉徴収額が変わっていない方は、年末調整時に徴収されることがあります。

6.なお、次のケースに該当される方は、年末調整とは別に、所得税、又は、贈与税の確定申告を行うことで、税金の還付が受けられることがあります。
 @東日本大震災で被災した方で特例を利用したい方
 A今年マイホームを買った方で住宅ロ−ン控除を利用したい方
 B自宅等を売った人で利益の生じた人、又は、損失を繰り越したい方
 C医療費控除、寄附金控除等を受ける方
 D給与所得者(サラリーマン)の方で家賃収入等により20万円を超える所得のある方
 E2箇所以上から給料をもらっている方
 F年の途中で退職し、年末調整を受けていない方
 G給与収入2,000万円以上で年末調整の対象とならなかった方
 H上場株式等を売った人で利益が生じた方、又は、損失を繰り越したい方
 ※但し、特定口座を利用し源泉徴収ありを選択している方を除きます
 I110万円以上の財産をもらった方
 J相続時精算課税制度」を利用する方