TAX ライブラリー(2015.12)

相続税申告調査状況(平成26事務年度 国税庁発表)

−申告漏れ課税価格は3,296億円!−

□ この度、2014(平成26)事務年度(平成26年7月〜平成27年6月)の相続税の申告調査状況が発表されました(国税庁 2015(平成27)年11月)。

1. 実地調査件数及び申告漏れ等の非違件数
 相続税の実地調査は、平成24年中及び平成25年中に発生した相続を中心に、国税局及び税務署が収集した資料を基に、申告額が過少であると想定されるものや、申告義務があるにもかかわらず申告がされていないと想定されるものに対して実施されます。
 実地調査件数は12,406件(前事務年度11,909件)で、この内、申告漏れ等の非違があった件数は10,151件(前事務年度9,809件)、非違割合は81.8%(前事務年度82.4%)となっています。

2.申告漏れ課税価格
本事務年度 前事務年度
3,296億円 3,087億円
2,657万円/1件あたり 2,592万円/1件あたり
3.申告漏れ相続財産の内訳
  本事務年度 前事務年度
現金・預貯金等 1,158億円 1,189億円
有価証券 490億円 355億円
土地 414億円 412億円

※注 申告漏れ課税価格とは、申告漏れ相続財産額(相続時精算課税適用財産を含む)から、被相続人の債務、葬式費用の額(調査による増減分)を控除し、相続開始前3年以内の被相続人から法定相続人等への生前贈与財産額(調査による増減分)を加えたもの。

4.追徴税額
本事務年度 前事務年度
670億円 539億円
540万円/1件あたり 452万円/1件あたり
5.重加算税の賦課件数
  本事務年度 前事務年度
賦課件数 1,258件 1,061件
賦課割合 12.4% 10.8%

<申告漏れ相続財産の金額推移〜過去5年間>