TAX ライブラリー(2018.10)

平成29事務年度 法人税等の申告(課税)事績の概要

−申告所得金総額 8年連続増加!−

□ この度、国税庁は、「法人税、地方法人税、源泉徴収に係る所得税及び復興特別所得税の申告状況(平成29事務年度)」について公表しました(平成30年10月 国税庁発表)。
 概要は次のとおりです。

□ 本年度の基準地価は、全国平均(全用途)で0.1%(前年比)となり、これは27年ぶりの上昇となっています。内訳を見ると、住宅地が0.3%下落、商業地が1.1%上昇となっています。商業地は3年連続で上昇しました。なお、住宅地は下落していますが、下落幅は昨年度(0.6%下落)より縮小しています。

1.法人税の申告事績の概要
(1)申告所得金総額は8年連続の増加
 申告件数は約289.6万件で、申告所得金総額は約70.7兆(前年比111.5%)となり、申告所得金総額は過去最高となっています。また、申告税総額は約12.4兆(前年比111.0%)と増加しています。

<法人税の申告件数等の状況> ※( )内は前年比
  平成28年度 平成29年度
申告件数 286万1千件 289万6千件
(101.2%)
申告所得金額 63兆4,749億円 70兆7,677億円
(111.5%)
申告税額 11兆2,372億円 12兆4,730億円
(111.0%)

(2)黒字申告割合34.2% 7年連続上昇
 黒字申告割合は34.2%となっており、前年に比較し1.0ポイント増加し、7年連続の上昇となっています。

<黒字申告割合の状況> ※( )内は前年比
  平成28年度 平成29年度
申告件数 286万1千件 289万6千件
(101.2%)
黒字申告割合 33.2% 34.2%
(1.0ポイント)

2.源泉所得税等の税額は2年ぶりの増加
 源泉所得税等の税額は約18.1兆円(前年比106.5%)で、2年ぶりの増加となっています。主な所得は、給与所得の税額が約3.6千億円(前年比103.4%)増加、配当所得の税額が約3.4千億円(前年比108.9%)増加しています。

<源泉所得税等の税額の状況> ※( )内は前年比
  平成28年度 平成29年度
給与所得 10兆4,858億円 10兆8,460億円
(103.4%)
退職所得 2,362億円 2,310億円
(97.8%)
利子所得等 3,365億円 3,711億円
(110.3%)
配当所得 3兆9,140億円 4兆2,625億円
(108.9%)
特定口座内保管上場株式等の譲渡所得等 2,353億円 5,580億円
(237.2%)
報酬料金等所得 1兆2,098億円 1兆2,255億円
(101.3%)
非居住者等所得 6,203億円 6,576億円
(106.0%)
【合 計】 17兆0,379億円 18兆1,517億円
(106.5%)