TAX ライブラリー(2022.02)

相続税申告調査状況(令和2事務年度 国税庁発表)

−実地調査での申告漏れ課税価格は1,785億円!−

□ この度、2020(令和2)事務年度(令和2年7月〜令和3年6月)の相続税の申告調査状況が発表されました(国税庁 2021(令和3)年12月)。

□ 相続税の実地調査事績
1.実地調査件数及び申告漏れ等の非違件数
 相続税の実地調査は、国税局及び税務署が収集した資料を基に、申告額が過少であると想定されるものや、申告義務があるにもかかわらず申告がされていないと想定されるものに対して実施されます。
 実地調査件数は、新型コロナウイルス感染症の影響により大幅に減少し5,106件(前事務年度10,635件)で、この内、申告漏れ等の非違があった件数は4,475件(前事務年度9,072件)、非違割合は87.6%(前事務年度85.3%)となっています。

2.申告漏れ課税価格
本事務年度 前事務年度
1,785億円 3,048億円
3,496万円/実地調査1件あたり 2,866万円/実地調査1件あたり
3.追徴税額(加算税を含む)
本事務年度 前事務年度
482億円 681億円
943万円/実地調査1件あたり 641万円/実地調査1件あたり
4.重加算税の賦課件数
  本事務年度 前事務年度
賦課件数 719件 1,541件
賦課割合 16.1% 17.0%

<申告漏れ相続財産の金額推移〜過去5年間>

<申告漏れ相続財産の内訳>
  本事務年度 前事務年度
現金・預貯金等 529億円 993億円
有価証券 282億円 323億円
土地 188億円 373億円
家屋 29億円 58億円
その他 728億円 1,254億円