TAX ライブラリー(2022.03)

2022(令和4)年 公示地価(国土交通省発表)

−全国の全用途2年ぶりに上昇!−

□ この度、国土交通省より2022(令和4)年1月1日時点の公示地価が発表されました(2022年3月22日)。
※ 公示地価は、基準地価(都道府県)や路線価(国税庁)とともに土地取引の目安となるもので、全国2万6千地点(内、福島第1原子力発電所の事故を受けた7地点では調査を休止)の1平方メートルあたりの価格を示しています。住宅地や商業地、工業地などの区分があり、各地の不動産鑑定士が土地を更地の状態とみなして評価し、国土交通省の土地鑑定委員会が価格を判定します。

□ 全国平均の公示地価は、全用途、住宅地、商業地のいずれも2年ぶりに上昇に転じました。新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に緩和される中で回復傾向が見られています。また、在宅勤務の広がりなどによる住宅需要がプラス要因となっています。
 住宅地は、三大都市圏(東京、大阪、名古屋)、地方圏ともに平均0.5%上昇しています。地方圏のうち、札幌、仙台、広島、福岡の4市の平均が5.8%上昇となっています。一方、4市を除く地方圏は0.1%下落でしたが、下落率は縮小しました。
 商業地は、三大都市圏(東京、大阪、名古屋)が0.7%上昇、地方圏は0.2%上昇しましたが、札幌、仙台、広島、福岡の4市を除くと0.5%下落となっています。

(1)全国平均では、全用途で前年比0.6%の上昇(住宅地 0.5%上昇、商業地 0.4%上昇)となっており、2年ぶりに上昇に転じました。

(2)三大都市圏(東京圏、大阪圏、名古屋圏)では、全用途で前年比0.7%の上昇(住宅地 0.5%上昇、商業地 0.7%上昇)となっており、2年ぶりに上昇に転じました。

(3)地方圏では、全用途で前年比0.5%上昇(住宅地 0.5%上昇、商業地 0.2%上昇)となっており、2年ぶりに上昇に転じました。

<2022年分 公示地価変動率 (前年)>
  全 国 三大都市圏 地方圏
全用途0.6%(▲0.5%)0.7%(▲0.7%)0.5%(▲0.3%)
住宅地0.5%(▲0.4%)0.5%(▲0.6%)0.5%(▲0.3%)
商業地0.4%(▲0.8%)0.4%(▲1.3%)0.2%(▲0.5%)
<三大都市圏 内訳 (前年)>
  東京圏 大阪圏 名古屋圏
全用途0.8%(▲0.5%)0.2%(▲0.7%)1.2%(▲1.1%)
住宅地0.6%(▲0.5%)0.1%(▲0.5%)1.0%(▲1.0%)
商業地0.7%(▲1.0%)0.0%(▲1.8%)1.7%(▲1.7%)

□ 全国で地価が最も高い地点は、16年連続で中央区銀座4-5-6 [山野楽器銀座本店](商業地)で1平方メートルあたり5,300万円となっており、前年に比べ60万円下がりました。

<全国都道府県地価ランキング>
順位 都道府県  1平方mあたり     坪単価     前年比
1位  東京都   112.9万円 /m?   373.3万円 /坪単価   +0.89%
2位  大阪府   31.2万円 /m?   103.0万円 /坪単価   +0.15%
3位  京都府   26.9万円 /m?   88.8万円 /坪単価   +0.26%
4位  神奈川県  26.1万円 /m?   86.2万円 /坪単価   +0.48%
5位  愛知県   21.4万円 /m?   70.7万円 /坪単価   +1.20%
*日本全国地価平均 23.5万円 /m?   77.7万円 /坪単価   +0.55%

<全国坪単価ランキング(平均)>
1位  東京都中央区   2,628.6万円 /坪
2位  東京都千代田区  1,936.6万円 /坪
3位  東京都渋谷区   1,503.2万円 /坪
4位  東京都港区    1,327.6万円 /坪
5位  東京都新宿区   1,102.4万円 /坪

※ 地価公示法  都市計画法 (昭和43年法律第100号)第4条第2項 に規定する都市計画区域、その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして、国土交通省令で定める区域(「公示区域」:国土利用計画法(昭和49年法律第92号)第12条第 1項の規定により指定された規制区域を除く。)において実施することとされている(地価公示法(昭和44年法律第49号)第2条第1項)。